④ 大学の学部選考
高校生の頃、歴史小説を中心に、禅や論語、陽明学など日本、東洋思想に関心をもって読書や音楽を聴いていることが多い時代を過ごしていました。
そんな自由な時間もあっという間に過ぎ去り、三年になりました。大学の学部を何にするか、余り真剣に考えたことはありませんでしたが、学部の違いが判らず、担任の先生に相談することにしました。そしてぼんやりと政治学部か国際○○学部か、経済学部あたりかと消去法で考えていました。相談する2日前にたまたま読んでいた本が司馬遼太郎の『竜馬がゆく』でした。その中で主人公の竜馬が(はっきりとは覚えていませんが)「これからは幕府も武士もなくなる。幕府が国を動かすのではなく欧米のように経済が国を動かす」というようなことを言っていました。これだ!と思い、担任先生にお会いしたとき、経済学部とは何を勉強するところですか、と聞いていました。
そんなに簡単に決めたの?!と驚く方もいると思いますが、私はそんな理由で経済学部をめざすことになりました。しかも卒業後の進路について「まだ先で分かるわけはない」という気でいました。
一浪後、地元の関東学院大学、経済学部経営学科に入学しました。正にキャリアは不思議です。志よりも本人の希望などもお構いなしに、時間とともに川を下りながら、出会ったものに一生懸命ぶつかっていくようです。高校を卒業し、自分で将来を決め始めた、この頃から私の偶然の旅が始まりました。
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